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サトウキビの収穫風景=沖縄県北大東村

 トラックドライバーなどと同じように4月から残業時間の上限規制がかかる沖縄県の砂糖製造業。製糖作業のピーク時には24時間稼働が必要で、働き方改革にはより多くの人手が必要になります。北大東島の製糖工場では、外国人労働者の受け入れを拡大することで乗り越えようとしています。(編集委員・沢路毅彦)

 沖縄の北大東島は、南大東島から北に8キロメートル。航空機の飛行時間は20分を切り、日本国内で最も短い空路だ。南大東島と同じでサトウキビ栽培と製糖業が基幹産業だが、面積は南大東島の3分の1、人口は約半分の小さい島になる。

 断崖に囲まれ、長く無人島だった北大東島は、南大東島よりは遅れたが、明治時代には開発が本格化。リン鉱石の採掘でも栄えた時期があり、鉱山遺跡はその後、国の史跡に指定されている。

 島の面積は約12平方キロメートル。今はその3分の1をサトウキビ栽培が占める。収穫したサトウキビを粗糖(原料糖)まで加工しているのが、北大東製糖の製糖工場だ。

 ほかの製糖業と同じように、毎年12月後半から翌年3月までの製糖期には、工場は24時間動き、収穫が止まらない限り休日もない。正社員も季節工も残業時間が長いことは確かだ。

「3カ月で100万円」季節工の魅力は・・・

 北大東製糖でも島外からやってくる季節工に頼ってきた。残業代を含めて3カ月働けば収入は100万円に届くこともある。住居や食事代は安く、短期間で稼げることを魅力的に感じ、季節工の仕事を選ぶ人も少なくない。

 毎年のように数カ月間海外旅…

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